前略、台北より。

MOTOR-MANの日記です。

スターラックス航空840便(JX840便) 桃園→福岡搭乗記&出入国備忘録

みなさん、こんにちは。先日、台湾から2年半ぶりに帰国したMOTOR-MANです。湿度がバカ高い国から帰ってくると、日本は涼しくて快適に感じます。このままかき氷でも食べて体温をそこはかとなく冷やしたいものです。

 

さて、そんなわけで台湾から久々に帰国してきたわけですが、その帰国の際に「スターラックス航空」なる航空会社を利用しました。詳しいことはGoogle先生に聞いてくださいという感じですが、簡単に言えばこの会社は台湾第三の航空会社で、2020年1月に運航を開始した会社なのです。

 

2020年1月。そう、ちょうど忌まわしきコロナが感染拡大し始めた時期です。言い換えると、運航開始したらコロナのせいで誰も乗らなくなってしまった会社なので、搭乗記等が結構少なく、私のTLに住まうオタクたちはその全容を今日に至るまで知ることのできない会社なのです。私も今回の利用が初めてでしたし。

そんなことはつゆ知らず、搭乗直前にこういうツイートをしたわけですが、思った以上に反応があり、RTなどをしている人の反応を見ると、スターラックス航空はかなり注目されている様子でした。さらに見ていくと、↓のようなツイートが。

・・・なるほど。私もインターネッツに住まう一介の承認欲求モンスター。注目を浴びれるとあっては、書かないわけにいきません。しかし、私はコミケに同人誌を出すノウハウもなければ、コミケの時期は台湾に戻っているため、「コミケで注目されまくって承認欲求を満たし、その後焼肉で食欲も満たす」という事は叶いません。ですので、今回はこのブログで、皆さんにスターラックス航空の搭乗記を読んでいただけたらと思います。ついでに、コロナ渦の今、出入国はどんな感じになっているのかも紹介させていただけたらと思います。

 

尚、搭乗時にはこんな記事を書く気なんてさらさらなかったがために、写真はそこまで撮っておらず、したがってこの記事で掲載している写真も結構少なめです。あらかじめご了承ください。

 

 

・日本(福岡)-台湾の航空便の現況

さて、本編に入る前に日本と台湾を結ぶ航空便の現況について軽く触れておきたいと思います。コロナ前は全国各地の空港に就航していた台北便ですが、現在就航している空港は、羽田・成田・関西・福岡のみのようです。航空会社についても、JALANAチャイナエアラインエバー航空・スターラックス航空といったレガシーキャリア(LCCじゃないやつ)がメインで、LCCはそこまで運航していないようです。福岡に限って言えば、チャイナエアラインエバー航空・スターラックス航空のみが就航しています。運航日も変化があり、コロナ前は毎日数往復運航されていましたが、現在は週2~3に一往復といった様子で、便数が完全に減少しています。さらに、乗客が少なくなったこともあってか、運賃も2倍ほど高くなっています。福岡-桃園であれば、台湾発着で発券すると往復およそ8~10万円ほどで、コロナ前が4万~5万ほどであったことを考慮すると大変高騰しております。今は円安の影響もありますし。今回スターラックス航空を選んだのも、実はそんな中で運賃が一番安く使いやすかったから・・・という理由があります。つまり、日本-台湾の航空路線はコロナ前からすると信じられないような状況になっているわけです。

 

 

・台湾からの出国

さて、本編です。今回利用するスターラックス航空840便は10時30分出発の便であるため、9時前に桃園空港に到着しました。桃園空港は出発の一時間前までにチェックインしないといけないので、割とギリギリです。しかし、今はコロナ渦でそんなに乗る人もいないだろうし、まあこれくらいで大丈夫だろうなと甘い判断をしました。それに、桃園空港は出国前のエリアはレストラン数軒とSIMカード売り場くらいしかないので、早く来て手続きを済ませても、時間のつぶしようがないのです。展望デッキに行くにしても、わざわざ第二ターミナルにいかないといけないので、それもまためんどくさいのです。(スターラックス航空は第一ターミナル発着)というわけで、油断に油断を重ねて桃園空港に到着したわけですが・・・

まあ、人がいない。ほんっっっっとに人がいない。

以前、桃園空港に行ったことのある人は驚かれるかもしれませんが、本当に人がいません。ショッピングセンターだと閉店決定レベルです。そのせいか、カウンターも6割くらい閉まっており、スターラックス航空含め開いているカウンターについても、列に並んでいる人がいつもより少なかったです。そのせいか、いつにもまして照明が薄暗い印象を受けました。

 

そんなわけで呆然としつつ、搭乗手続きをしていきます。スターラックス航空のカウンターは6番カウンターになっており、福岡のみならずペナンやバンコク行きの便の手続きも受け付けていました。しかし・・・それでも窓口は約3つしか置けておらず、6番カウンターにある窓口のうち半分も使っていませんでした。3便同時に受け付けているにも関わらず、カウンターはかなり少なく、それでいて列に並ぶ人は平常時よりも少ない。・・・これがコロナ渦における国際線なのです。こんなのが2年も続いていると考えると、航空会社は本当に苦境に立たされているのだと感じさせられます。

ならば手続きに時間がかからなかったのかというと・・・それは否です。確かにコロナ渦によって乗客は大きく減少していました。しかし、コロナ渦であるがために、搭乗に必要な手続きや書類が増えたのです。現在、日本に入国する場合であれば、入国72時間前に取得したPCR検査の陰性証明やワクチンの接種証明が必要となります。これに加えてMySOSというスマホアプリをダウンロードし、書類をアップロードする作業も必要となります。(詳しく知りたい人は厚労省のHPをご覧ください。)自分は前日までに書類をすべて用意し、必要な手続きをすべて終わらせていたため、「手続き自体は」スムーズに終えることができました。しかし、問題はその手続きに至るまでの時間です。やはりそうした書類や手続きをしていない人はおり、そういった人がアプリを開いたり書類の確認をしたり・・・で時間がかかり、結果として手続きするまで結構列に並んで待たされました。そのうえ窓口も少ないため、その少なさが待機に拍車をかけます。僕の前には10人いないくらいの人しか並んでいませんでしたが、手続きするまでに2~30分は列に並んで待ったかと思います。

というわけで割とギリギリで搭乗手続きを済ませ、台湾を出国しました。この出国手続きあたりはコロナ前と変わりありません。ただ、違うところをあげるとすれば、それは圧倒的に人が少ないところ。手荷物検査にも、出国審査にも、人はほとんどおらず、列すらありませんでした。そうなってくると、搭乗ゲートのエリアも人はまったくいません。

この写真は出国審査を済ませ、搭乗ゲートに向かう途中の通路の様子です。コロナ前は人でごった返していたエリアですが、今回私が使ったときにいたのは防護服を着た職員の方一人。免税店のエリアも当然人はおらず、半分くらい店は閉まっており、特にOMEGAなどのブランド品の店やレストランはシャッターを下ろしていました。その様子はさながら閉店間際のショッピングモールのようで、いつか見たピエリ守山だのの光景そっくりでした。

 

 

・スターラックス航空に搭乗&サービス等々

と、ここまでつらつらと暗い感じの話題を書いてきましたが、いよいよ本編です。お待たせして申し訳ありませんでした。

今回のJX840便は一番端のA1ゲートからの出発でした。小型機が発着するエリアで、隣には香港行きチャイナエアラインのA321neoと、マカオ行きスターラックス航空のA321neoがいました。A321neo天国か?

隣にいた香港行きチャイナエアラインA321neo

さて、10時になって搭乗開始になったので、いの一番に乗り込みます。今回の乗客はおよそ10人程度で、並ぶことなくスムーズに乗れました。というか、ゲートに向かう人が少なすぎて「え?これ優先搭乗の時間?」と思わせられたくらいです。実際はビジネスクラスの定員が少ないのと乗る人がいなさすぎて、優先搭乗すらなかったようですが。

そしていよいよ2年半ぶりに飛行機に乗り込みます。この写真で分かる通り、スターラックス航空の飛行機の床はマット部分を除いて、木目調のシートが敷いてあるようです。トイレなどもこのような感じでした。

機内ですが、座席構成はビジネスクラス4~6席とエコノミークラスというもの。写真を撮っていませんでしたが、ビジネスクラスはかなりラグジュアリーな感じがあり、イメージとしてはサフィール踊り子のプレミアムグリーン席の色違いのような感じです。サフィール踊り子に乗ったことありませんけど。

エコノミークラスについてですが、座席はダークブラウンの落ち着いた配色になっており、席感覚は広くもなく狭くもなくといった感じです。LCCより少しマシといった程度でしょうか。肝心の座り心地ですが、こちらはシートが結構固く、そこまで快適というほどではありませんでした。まあA321neoは短距離便でしか乗らないでしょうから、それならこれでもまあいいかなという感じです。しかし、配色が機内の落ち着いた雰囲気にかなりあっており、全体的に優雅で落ち着いた雰囲気となっていました。「台湾のエミレーツ航空」を目指いしているのもわかる気がします。

ちなみに、写真にあまり人がいませんが、これは自分が一番に乗ったからというわけではなく、福岡につくまでこんな感じで人が乗ってませんでした。多分この便赤字だと思います。

次に機内エンターテイメントについて。提供されているエンターテイメントサービスは、映画・テレビ番組・音楽・ルート案内・ゲームといった感じです。映画はアメリカのものが、テレビ番組は台湾のものが中心で、種類はほかの航空会社に比べるとかなり少ない印象を受けました。また、字幕や音声も英語と中国語にしか対応していないものが多く、日本語で見れるのは名探偵コナンくらいでした。音楽については結構J-POP多かったんですけどね。また、Wi-Fiもあるのですが、こちらは有料で、なおかつテキストでのやり取りしかできないのだとか。おそらく機内からTwitterやったりYouTube見たりといったことはできないでしょう。

ここまで書くとそんなに良くない印象を受ける機内エンターテイメントですが、その中で面白かったのがルート案内です。こちらは地図を表示するだけではなく、カメラを切り替えてコクピット視点のバーチャル風景を楽しめたり、飛行機の3Dモデルを360度嘗め回すように見ることができるなど、飛行機オタクなら垂涎ものの一品でした。多分これを搭乗時間ずっと眺めてるオタクとかいるんじゃないでしょうか。それくらい良いものでした。

あと、スターラックス航空ではイヤホンではなくヘッドホンが配布されたのですが、普通こういうのってイヤホンじゃなかったですっけ?どうでしたっけ?

さて、お待ちかねの機内食です。今回搭乗したJX840便のメニューですが、その名も「白身魚フライの台湾風焼きそば」だそうです。うまそう。これに、フルーツとシュークリーム、野菜ジュースがついています。見た目からして完全にうまそうです。

それではまず、このメインディッシュたる焼きそばから実食。肝心の味は、麺はボーノ、タレはグラッチェ、野菜はトレビアン、魚はハイ来ました超魚(ビバウオ)です。・・・完璧!うまい!これはマジで本当にうまい!!というか、ごはんが欲しくなる味でもある!!!うまい!!!おかわりがほしい!!!!!と思わせるくらいの一品です。機内食でおかわりが本当に欲しくなったのは初めてです。おかわりってもらえるんですかね。あっという間に完食してしまいました。可能ならばレシピ教えてほしい。

それでは次にシュークリームを。・・・これもうまい!!!少し硬めの生地にほどよい甘さのクリームがうまくマッチングします。かなりうまい一品です。このシュークリームを食べ終わった後、皿の回収とコーヒー(もしくはウーロン茶)のサービスがあったのですが、この甘さが残る口内にコーヒーの苦みが本当によく合う!!!飛行機の中で飲むコーヒーってただでさえおいしいのに、このシュークリームのおかげでうまさ倍増です。ここまで優雅な時間を機内で過ごしてもよいのか。そう思わせるほどの機内食でした。

ちなみに、野菜ジュースとフルーツは普通でした。それはそう。

 

最後に、CAさんのサービスについてです。今回搭乗したJX840便のCAさんのサービスはかなり丁寧でした。トイレに行く際にドアを開けていただいたりとか、かなり流ちょうな日本語で丁寧に接していただきました。コーヒーをお願いした際も、かなり丁寧に出していただきました。この丁寧さは、もしかしたら乗客が少ないゆえのものかもしれません。しかし、個人的にはチャイナエアラインエバー航空と比較して大変良いサービスだったと感じました。

 

まとめると、スターラックス航空は椅子が硬いといったところがあるものの、雰囲気もサービスも大変優れているなと感じました。おそらく、ほかの台湾系の2社よりもかなり良いと思いますし、個人的に高評価です。コロナ渦からのスタートという事で、雲行きが心配されている部分はありますが、このクオリティなら台湾航空業界の第三軸として大きな飛躍を遂げることができる会社だと感じました。台湾に再び観光で行けるようになったら、この記事を読んでいただいた皆さんにも是非乗っていただきたいものです。僕は8月にもう一回乗りますけど。

 

 

・日本への入国について

さて、本編は終わりましたが、最後に海外から日本へ入国する際どんな感じだったのか書いておきたいと思います。(あくまで福岡空港の事例です。)

先ほども触れましたが、現在日本への入国には「ワクチン接種証明」と「PCR検査での陰性証明」が必要です。この書類の写真をそれぞれ「MySOS」というアプリに登録し、審査を受けた後、出発地に基づく措置を受けて入国します。台湾やアメリカなどの国は、「ファストトラック」という措置を受けることができ、入国6時間前までにPCR陰性証明やワクチン接種証明を登録することで、空港での待機や検査が不要となるのです。

では、そのファストトラックを使える人はこれまで通り入国できるのかというと、それは否です。やはり面倒くさいことになっています。

日本に入国する際、MySOSアプリや書類の確認などがあるのですが、これが何回も何回も繰り返され、その後入国審査に至ります。この何回も何回も繰り返される書類の審査がすごく面倒なのです。面倒というか、すべての手続きを違う場所でやるため、何回も何回もターミナル内を移動しなくてはならないのです。福岡空港の場合ですと、まず最初に一番北の端の一階に行かされ、その次は二階、そのあと直進して二階、さらにエスカレーターを上がって三階の南の端、その後また歩いて二階の入国審査・・・といった感じで、ターミナルの端から端まで歩かされます。正直、「どこか一つの場所に集約したらいいのに・・・」と思いました。おそらく感染対策などで無理なのでしょう。そして、その移動を案内する職員の人もおり、おそらくあの日空港ターミナルを使った乗客よりも、その場にいた職員さんの数が多かったのではないでしょうか。職員の皆さん、お疲れ様です。

 

 

・まとめ

・・・といった感じで、2年半ぶりの日本帰国を遂げました。コロナ前と比較して、やはり変化した部分も多く、コロナウイルスがもたらした影響は本当に大きいものなんだなと強く感じました。この中で運航する各航空会社もつらいものがあると思いますし、早くこのコロナ渦が終結すればいいなと感じました。皆さんにスターラックス航空を体験していただきたいですし。

というわけで、今回の記事はここまでです。長文を読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

・おまけ

桃園空港で見かけた、スターラックス航空のA330neo。最近導入されたばかりのものだそうで、カクテルの提供もあるとかないとか。日本にも来てほしい。

 

<おわり>